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イン殺 RSSフィード

2003-07-12

[] バトル・ロワイアルII 鎮魂歌  バトル・ロワイアルII 鎮魂歌 - イン殺 を含むブックマーク はてなブックマーク -  バトル・ロワイアルII 鎮魂歌 - イン殺

「『バトル・ロワイアル2 鎮魂歌』を観ました。
ストーリーはきわめて単純。
七原秋也がテロリストになった、じゃ中学生を臨時徴兵して殺させよう、ついでにこれもバトル・ロワイアルにしちゃえ!
というわけで新世紀テロ対策特別法、通称 BR2 法が施行され、中学生が同じ手で拉致されて捨てゴマ兵士にされてシャキシャキ死にます。テロと名付ければ何でもありです。アメリカが好きなのか嫌いなのかはっきりしてください。」

「正直なところ、商売っ気が強すぎて閉口しました。
『バトル・ロワイアル』で深作欣二の遺作と来れば商売にすることを考えるのは当然ですが、美少年美少女が死ぬほど出てきてテロリストネタが満載では洒落にもなりません。
何より、バトロワに必然性を求めるのも気が引けるんですが、それにしてもあまりに必然性がなさすぎます。
まず BR2 の設立目的が理解できない。テロリストとの対決をゲームにできるのか? 場を設けて一網打尽にできないからゲリラなのでは?
生徒2人をタッグにして、片方が死んだらもう片方の首輪を爆破するのも理解できない。なんでわざわざ兵力を減らすんだ?
同様に補給物資に当たり外れがあるのも意味不明。都庁その他の高層ビル一律爆破という高度なテロを食らわされてるくせに、何だかテロリストに温情的です。仮に BR2 が全てショーだとしても、こういうジョークは見る側のストレスを誘うだけだと思うんですが。何かね、この国の高官は殺虫スプレーを吹いて“外れ”と出たら“イッツァナイスジョーク!”とでも叫んでアルファベットで笑うのかね?」

「以下はネタバレ。」


「全体的にギャグの要素と感動の要素が噛み合ってないのが一番の問題点。
例えば、七原秋也が立てこもる島に中学生たちが上陸するところで砲撃を食らって半分が壊滅するのは明らかにギャグだと思うんですが、死んだ20人くらいのキャラを立てるような描写が全くないままバタバタ即死してしまうため、今ひとつ笑えませんでした。
しかも生き残るのは美少年美少女ばかりだし。そうじゃないだろ。オタクとかデブとかオタクデブとかを生き残らせなきゃ。
恐らく製作者に一番欠けていたのは“悪ふざけの才能”だと思います。
『バトル・ロワイアル』は元来“中学生が殺しあう様を克明に描写したい”という社会不適格者の悪ふざけなのだから、変にテロとか家族愛とか自由とかに手を出さず、もうむしろ深作欣二すらもいじる方向で“笑い”に特化した方がよかったんじゃないですかね。
『 GTA 』とか『ポスタル』とか『悪代官』あたりが参考になると思いますよ。
あ、でも教師 Riki (竹内力)は良かったです。原作の『金八先生』いじりを踏まえた、見事なまでの『スクールウォーズ』いじり。
パンフレットを読むと竹内力の起用は深作欣二監督の案だったそうで、さすが広島やくざがすり潰しあう映画を長年作ってきた人は考えることが違うと思いました。」

心に残った小ネタ

  • キレやすい子供を持った母の役を受けた三田佳子と依頼した故深作欣二監督。何か積年の因縁でもあるのか。
  • スタッフロールの“三田佳子専用メイク”“三田佳子専用スタイリスト”
  • 七原秋也が逃亡していたという“20年戦争が続く国”と、その徹底的に切ったシラを台無しにするスタッフロールの“アフガニスタン・パキスタンロケ”の文字
  • 最初に陸上部隊を送り込んでから不利になったところでミサイルを連打して島ごと片付けるという大東亜共和国の豪快な戦術。舞台がスパロボで兵士が気力150のマジンガー Z とかだったらやらなくもない戦い方です。

「結論としては、作り手が意図的に笑いを作り出しているわけではないので、あまり爆笑を求めて見に行くべきではないでしょう。
個人的には美形がしゃべり場をやってくれても楽しくないので、もっと殺伐とした会話が聞きたかったです。
(その意味では、20年戦争が続くあの国に亡命していた七原秋也はもっと荒んでいるべき。女をグーで殴るとか、子供の食い物を取り上げるとか、散弾銃で猫を撃つとか。)
それと、この日記を読んでいるであろう友人へ。バトル・ロワイアル II カードゲームは買っておきました。」

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