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イン殺 RSSフィード

2006-05-02

[]『サラン 哀しみを越えて』(荒山徹、文藝春秋) 『サラン 哀しみを越えて』(荒山徹、文藝春秋) - イン殺 を含むブックマーク はてなブックマーク - 『サラン 哀しみを越えて』(荒山徹、文藝春秋) - イン殺

サラン 哀しみを越えて

サラン 哀しみを越えて

「これはひどい。」

「短篇集です。日本と朝鮮の間の隠された歴史を悲劇ベースで描きます。
表題作以外は史書を捏造することもなく、スーパーナチュラルの世界にも踏み込まず、非常に真っ当な時代小説として読むことができます。お、荒山先生、普通にいい話も書けるんじゃない。そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。表題作を読むまでは。」

「とにかく表題作が最悪です。ここでいう最悪とは『歴史に対する罪』のことで、伝奇的には最大の誉め言葉です。サランとは韓国語で『愛』の意味ですが、当然ながらダブルミーニングです。読み終わった後しばらくは呆けながら「サラン…、サラン…」と呟いてしまいました。大人だからものすごく下らない駄洒落も思いつくけど、それは心の中にしまっておきたい。」

最新作の短編集『サラン 哀(かな)しみを越えて』(文芸春秋)では、日本武将の妻となった朝鮮女性など、異郷で意地を貫いて生きる人々を、史実に沿って描き出した。

「ウッソツケ!(オーレン・イシイのイントネーションで)
他はともかく『日本武将の妻となった朝鮮女性』は捏造 100% でしょう。この記事書いた人、『サラン』を読んでないでしょ。だから荒山先生に手もなく騙されるんですよ。伝奇作家なんて嘘を吐くのが仕事なんだから、言ってることを信用する方がおかしい。」

「正直、事前に聞いていた噂でオチは予想できました。勘のいい人はとある伝奇小説家の名前を出すだけで気づくでしょう。だからこれ以上ヒントは出しませんが、そのネタを予測してから読み終わるまでのドライヴ感は凄かったですね。自分がリアルタイムで詐欺に遭っているというあの感覚。朝鮮で生まれた少女が海を渡って日本に辿り着き、様々な属性を付けられて歴史の闇に組み込まれてゆく様。サラン…。サラン…。」

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