2009-11-03
■ [読書][漫画]『食戦記(1)』(中村博文、双葉社アクションコミックス)

- 作者: 中村博文
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2009/03/12
- メディア: コミック
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「最近になってどうやら自分はグルメ漫画が異様なまでに好きらしいと気づき、その自覚がさらにグルメ漫画へと食指を伸ばさせる貪りの無間地獄に落ちつつある今日この頃。そんなとき、書店でついこの本をジャケ買いしてしまったのも歴史的必然といえよう。」
「あらすじ。人類は衰退しました。文化レベルは弥生時代くらいにまで落ちぶれ、人々は小国に分かれて剣槍弓矢で戦に明け暮れる、世はまさに大ヒャッハー時代。しかし、文化の芽は絶えていなかった。失われた食技術を伝え、いつか人々を蒼き豊穣の地へと導くに違いない一族・食師。これは若き食師・ワタルの物語である。」
「それがしの持論として、料理漫画とかグルメ漫画と言われるジャンルではリアクションおよび薀蓄が大変に重要であり、ここの出来が漫画自体の面白さに直結すると思っています。リアクションと薀蓄さえ素晴らしければたいていのことは許される、それが料理漫画です。その結果として料理漫画には必ずツンデレが登場するわけですが、まあこれは余談。
では、『美味しんぼ』をはじめとする様々な作品がリアクションと薀蓄の鉱脈をさんざっぱら掘りまくったこのグルメ漫画全盛期において、新鮮なリアクションを実現するにはどうすればいいか。日々描き尽くされてゆくグルメ世界にフロンティアはあるのか。
そこで『よし、いったんグルメ時代を粉々に崩壊させてみよう!』というチャレンジ精神のもとに描かれたのがこの作品です。いや、多分。」
「衰退した世界ではしょうゆやうどんがロストテクノロジーでありオーパーツである、というアイディアの面白さは、ごく日常的な料理技術ですら魔法化する異界性にあります。だって彼ら、鰹節や昆布でダシとか取れないんですよ。天ぷらも食えない、保存技術が拙いから内陸では寿司も食えない。カレーなんて夢のまた夢。この設定によって食師ワタルの"ふつう"の技術は俄然輝きを増し、食べる者からは感心でも歓喜でも納得でもない、ガチの驚愕を引き出します。」
「このリアクションには金を払ってもいいと思いました。際立たせんと欲するならば、まずは落とすべし。」

イラストレーターの方の中村博文は『ガンバード』のキャラデザとかで萌え系の人です。平野耕太がシャドーファックできる理想のキャラを妄想していた時に出てきました。(ご存知でしたら済みません)
そして読者の反応を見てバトル要素入れたいとか言ってます。動物とか食おうとすると「食霊」が出てきて「お前は俺を食うのに値するのか?」という。
まったく知りませんでしたが WikiPedia 的にはこっちの人より有名だそうで。
> 甚六さん、祇尾さん
「勇者の心臓を食えばその力が宿る」「デザインドヒューマンだから人肉じゃないもん!」みたいな展開を想像しました。
高橋しんはもういいかと思ってました。では読みましょう。
「素材の持ち味をことごとく殺してしまう料理人が、それゆえ数年後の世界で皆から讃えられる」という逆説はなかなかのもの。