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イン殺 RSSフィード

2015-04-30 このエントリーを含むブックマーク

  • 大河ドラマを久しぶりに観ている。『花燃ゆ』には好意的です。
    • 批判されがちな大河ドラマの傾向として、現代的な曲解によって史実を再構成するというか人格を拡大解釈するというか、つまり伝奇と言われる品の悪い連中が意図的にニヤニヤしながらやってることを、ニヤニヤせずに「え? これが歴史ですよ?」というツラでやる。そういうきらいがある。義を最前面に押し出した『天地人』なんかはあからさまでしたね。徳川軍が関が原に向かうために撤退しはじめたのに「背後から襲うのは義じゃない」という理屈で追撃しないとか。そのゆがみが面白いとも言えるのだけど、まあ怒られるでしょうね。
    • 『花燃ゆ』はどうかというと、その傾向はあるけど、吉田松陰(寅次郎)のキャラクターにそういう我田引水な感じは受けない。というか、何かの理想を体現した人物としてはちょっと見られないピーキーさです。主人公は松陰の妹御であるところの文さんですが、たまに才気を見せることもあれど、やはり眺めていて圧倒的に面白いのは寅次郎兄なのである。
      • 作中の松陰はおおむね空気の読めない才人として描かれてます。才はあり家族や友人・弟子たちにも愛されており、何かというと松陰松陰と下にも置かぬ扱いを受けておりますが、残念なことにその好意を寅にいはことごとくブチ壊すのです。野山獄に投獄されたときは無二の親友の尽力によってようやく釈放の手はずが整ったのですが、その話を聞いて寅次郎は言い放ちました。獄の改善案を藩に出したところなので、獄中にいないと説得力がなくなるから出ない、と。
        • 一事が万事こんな感じで、松下村塾の家計を必死にやりくりする妹に向かって「お前は金勘定が上手いの。今度から文(ふみ)ではなく文(もん)と呼ぼう」と言い放つわ、幽閉処分中に世の中を変えたい一心で老中暗殺をぶちあげるわ、一貫して他人の好意を一顧だにせず投げ捨てる特攻野郎として精力的に活動しておりました。ひっぱたきたいフィクションキャラランキングがあったら 2015 年度ベストに推しているところです。
          • ちなみに 2014 年度ベストは『インターステラー』の女科学者。公私混同を咎められてひるむどころか、逆に愛の偉大さを語り始めるシーンにはグッと来ましたね。あの映画のすごいところは陰に陽に科学不信を体現するエピソードを詰め込んでる点だと思う。
            • 冒頭でアポロ計画が捏造だったと教科書が認定していることが示されるシーンも最高でした。陰謀論とか疑似科学ってのはね、人の希望を具現化してるんだ。エルヴィスがまだ生きてるのはエルヴィスが生きてる方が世界はステキだからだし、水が綺麗な言葉を認識できるのは綺麗な言葉それ自体が秘めたるパゥワーを持っている方が世界はステキだからだ。しかるに、アポロ捏造論はなんだねありゃ。月面着陸が日本の特撮監督が作り上げた一大傑作だったら誰が得するのか。面白いだけじゃないか。切実な「そうであってほしい」という気合が足りない。その点が昔から共感できなかった。だが『インターステラー』のアポロ捏造論は違う。人類のリソースがガリガリ削られてる時代に宇宙開発なんて夢物語を妄想する暇はない。もう二度と手の届かない月ならば、いっそ一度も手が届いたことなどない方が幸せじゃないか。そんな大勢の声なき声が「あれはソ連にプレッシャーをかけて無駄なリソースを使わせるための計略だったんだよ」という説得力ある説明を生み出し歴史を修正せしめたのである。歴史修正主義は常に正しい。だって修正だもんな。
          • 『天地人』なんかのキャラ造形と『花燃ゆ』の吉田寅次郎の違いは、後者が意図的にそういう人として描かれていて納得感があるところですね。製作者はたぶん寅にいをはなっから一種の狂人と捉えている。解釈に無理があるために一種の狂人として機能してしまう"後世の捏造"状態ではなく、設計通りのクレイジー。まあ史実上も赫々たるハイパーメディアテロリスターですからね。
            • 15 話で無二の親友にぶった演説はよかった。老中暗殺計画を止められて「お前はいつもそうじゃ! 僕を止めることしかできん! 僕は口だけで何も実行せんお前のような奴が大嫌いじゃ! お前など友ではない! 僕は、僕が大嫌いじゃ! いつも口だけで何も実行できんのは僕じゃ!」というようなことを語りつくすという、ああ、意識が高くてで才能もある愛されガイだけど、まあ処刑されるのもやむなしだよねと視聴者に納得させる完全にアカン演説であった。負け惜しみとか妬みとかそういう負の感情から出ているものじゃなくて、この人は本当に世の中を変えたい一心で老中殺そうって言ってたんだなあ、つける薬がないわあ、という。
          • 今のところの懸念は、そろそろ安政の大獄がムーブメントして寅にいが処刑されてしまうので、『花燃ゆ』という作品が虎眼先生亡きあとの『シグルイ』のような物寂しさを醸し出してはしまわないかというところですね。回想シーンでヤング寅次郎が出てきてくれたりするのかしら。文の夫婦愛とかには興味ないです。あと気になる点は、高杉晋作の月代ですかね。
      • なお、それがしも別段吉田松陰に詳しいわけではないので、放映開始後に誰もがするように Wikipediawikipedia:吉田松陰の項目を眺めたわけですが、現在は削除されている記述にこんなものがありました。

嘉永6年(1853年)、ペリーが浦賀に来航すると、師の佐久間象山と黒船を視察し、西洋の先進文明に心を打たれ、外国留学を決意。同郷で足軽の金子重之輔と長崎に寄港していたプチャーチンのロシア軍艦に乗り込もうとするが、ヨーロッパで勃発したクリミア戦争にイギリスが参戦した事から同艦が予定を繰り上げて出航した為に失敗(一説ではプチャーチンの暗殺を計画していたともいわれる)[要出典]。

嘉永7年(1854年)にペリーが日米和親条約締結の為に再航した際には、金子重之輔と二人で、海岸につないであった漁民の小舟を盗んで旗艦ポーハタン号に漕ぎ寄せ、乗船した。しかし、渡航は拒否されたため、下田奉行所に自首した(一説ではペリーの暗殺を計画していたともいわれる)[要出典]。

http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E5%90%89%E7%94%B0%E6%9D%BE%E9%99%B0&oldid=55023060
        • 要出典。どこの一説だ。松陰ニンジャ説か何かか。このあと老中暗殺を目論んだかどで処刑されたのは出典不要の史実であることを考えあわせると、にわかに吉田松陰が事あるごとに暗殺を企んじゃうけど一度も実現できなかった酒場でブッ殺すと繰り返してクダ巻いてるマンモーニおじさんとして立ち上がってくる。松下村塾は幕末暗殺教室っちゅうわけやな。そういうのはアンサイクロペディアでやれ。
  • 唐突にこれからのクソリプの話をしよう。
    • いわゆるクソリプと呼ばれるものの要件を考えてみたのだけど、おそらく、「リプライされた側の問題解決につながらない」かつ「リプライした側に何らかのメリットがある」あたりだと思うのです。メリットというのは言うだけ言ってスッキリした気分になったということも含めて。
      • したがって、客観的に「問題解決につながっているか」「言った側のメリットはなにか」を見ることである程度クソリプと呼ぶべきかどうかは判断できると予想されるのですが、境界的な例では結局言われた側の気分に依存するのではないか、というのが現時点での考えです。
        • どうあっても解決策がないとか、解決策が実現できないようなものに対して正論を返すのも一種のクソリプではある。「生活が苦しいんです」「生活保護受けろよ」とか。
      • また、大抵のクソリプと呼ばれるものは主に言われた本人が認定すると思われるのですが、それが第三者にとっても等しくクソリプかというと、必ずしもその判断が一致しないという点は話をややこしくする原因ではないか。
        • 「おまえは今までに食ったパンの枚数を覚えているのか?」はツェペリさんにとっては相当のクソリプですけど、横で見ている吸血鬼たちにとっては「ヒャッハー言ってやったぜ! さすがディオ様!」と盛り上がるナイスリプライかもしれない。

ななしななし2015/05/23 12:14「才はあるけど空気が読めない」好きとしてヤングマガジンで連載していたてんまんアラカルトをお勧めします。

あれは「天才は人格が破綻してないと務まらない」という
思想に基づいて描かれていると思われるので、あれに出てくる料理人はほぼ社会不適合者です。しかも世に関わるタイプの厄介な存在。
渋谷さんが干されたのなんて凡人からしたら「当たり前でしょ」
という感想しか出てこないと思いますが、でもかっこいいんですよ。オススメです。

yshlyshl2015/09/15 23:47旧サイト internet.kill.jp の方は畳まれたのでしょうか?
woshare wiki や古いページの画像がリンク切れになっています。

xx-internetxx-internet2015/09/19 13:28てんまんアラカルト面白かったですね(http://kill.g.hatena.ne.jp/xx-internet/20130609)。
連載中の『アオアシ』も楽しく読んでおります。
かつての曽田正人先生のように天才を描き続ける人になるのかしら。

> yshl さん
料金の支払いを忘れたせいか、アカウントを消されたようです。
バックアップはありますが、 Wiki はだいぶ荒れてもいたので、同じ形で戻す予定はありません。

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